中国・浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)で、紹興酒を使ったアイスキャンディー、ミルクティー、ラテの新商品が人気となり、国慶節連休(9月29日~10月6日)に多くの観光客が味わった。
中国の黄酒(醸造酒)は世界三大古酒の一つであり、黄酒の中でも紹興酒が最高級品とされる。しかし、中国のアルコール飲料市場は激しい競争が続き、ワインや白酒(蒸留酒)に押されているのが現状。そんな中、紹興酒の新商品が注目を集めている。
浙江省紹興市にある紹興酒のアイスキャンディー(2023年9月17日撮影)。((c)CNS/王剛)
「中国のビールの都」といわれる山東省(Shandong)青島市(Qingdao)から訪れた若者は、「紹興酒は食事のお供で飲む酒と思っていましたが、紹興市に来て、アイスキャンディーやミルクティー、ラテの商品を試しました。とても伝統的かつファッショナブルですね」と称賛した。
江蘇省(Jiangsu)常州市(Changzhou)から訪れた「00後(2000年代生まれ)」の呉書瑶(Wu Shuyao)さんは、流行の民族衣装ファッション「漢服」を着て紹興市を訪問。観光地・沈園を訪れた後、近くのカフェバーで紹興酒ラテを注文し、写真をSNSに投稿した。
黄酒を飲んだことがなかった呉さんは「紹興酒のことがよく分かりました。長い醸造工程を経て生まれる紹興酒は、スローライフにぴったりのお酒ですね」と話す。
中国の若者の間では最近、中国文化を取り入れた商品やファッション「新国潮」が人気となっている。紹興市内では、紹興酒にちなんだ飲食物をそろえたバーが作られ、若者でにぎわっている。
紹興酒は海外でもファンを獲得しており、最近開かれた杭州アジア大会の開会式でも、古代の衣装を着た少女たちが紹興酒の容器を使った踊りを披露した。長い歴史を誇る紹興酒が「若返り」を果たし、若者のハートをつかもうとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News
※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。