華為技術(ファーウェイ、Huawei)は9月10日、世界で初めて量産された三つ折りスマートフォン「MateXT」を正式に発表した。このスマートフォンは7日に予約受付を開始し、10日時点で華為の公式サイトでの予約数は340万人を超えた。
華為が「三つ折り」の技術詳細や価格を発表する前から、この製品はすでに大きな注目を集めていた。その理由には「世界初」という革新的なタイトルが与える新鮮さもあるが、本質的には華為が見せる対応力、革新性、そして挑戦への精神に対する信頼と期待が根底にある。
多くの人びとがなぜこれほどまでに華為を支持するのか。それは、同社が外部からの試練に対して迅速かつ効果的に対応し、リスクを管理する能力に優れているからだ。2019年、華為は「サプライチェーン遮断」の危機に直面した際、迅速に「戦時体制」へと移行し、市場と研究開発の両システムを大規模に再編した。同年、華為は独自のオープンソースOS「HarmonyOS」を発表し、同社開発の「泰山」サーバーや「鯤鵬」CPUを駆使して研究開発の継続を支えた。また、Huaweiモバイルサービスを中心に独自のアプリケーションエコシステムを構築するなど、逆境を跳ね返す驚異的な適応力を示した。こうした努力の結果、2019年の華為の年間総収益は8500億元(約18兆385円)を超え、成長率は18パーセントに達した。
中国のスマートフォン市場は競争が激しいが、需要が相対的に飽和する中で、華為は常に自主的な革新を武器にリードしてきた。2020年には年間収益の15.9パーセントを研究開発に投じ、2023年にはその割合を23.4パーセントにまで拡大した。
第7回デジタル中国建設サミットの展示会場で、華為のブースを見学する来場者たち(2024年5月24日、資料写真)。(c)CNS/張斌
9月6日、広東省(Guangdong)東莞市(Dongguan)で開催された「2024年イノベーションと知的財産フォーラム」で華為は、2023年に公開した新規特許件数が3.6万件に達し、過去10年間の研究開発費の累計が1兆1000億元(約23兆3249億円)を超えたと発表した。昨年、華為が発表した「Mate60Pro」は、国産の麒麟9000Sチップを搭載し、5G通信技術や衛星通話をサポートし、部品の90パーセント以上が中国製という特長を持つ。このスマートフォンは2023年2月時点で1200万台以上が稼働し、公式プラットフォームでの好評率は99パーセントに達した。この高評価率は、華為の革新成果への驚きと称賛を反映している。
今回発表された「三つ折り」スマホだけでなく、華為は今年後半にも「MateX」シリーズや「nova」シリーズの折り畳みスマートフォンを新たに2機種投入する予定だ。こうした先見性により、華為は中国の折り畳みスマホ市場で50パーセント以上のシェアを確保する地位を築いている。
昨年の「Mate60Pro」の大ヒットに続き、今回の「三つ折り」スマホは、華為の新たな代表作となりつつある。この製品は、同社の適応力や革新力、そして先駆者精神を示しており、さらなる成果を期待させる。また、華為を代表とする中国のハイテク企業が台頭する中で、中国の技術製品の未来にも明るい展望が広がっている。(c)CNS/JCM
世界初の量産型三つ折りスマホ「MateXT」(提供写真)。(c)CNS