【三里河中国経済観察】金融政策で市場と期待を安定化
时间:1747892335000 来源:CNSニュース

準備率も利率も引き下げ――金融政策が多方面から同時に発動された。


5月7日、国務院新聞弁公室が「市場と期待の安定を支援するための金融政策パッケージ」に関する記者会見を開催した。中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)、国家金融監督管理総局、中国証券監督管理委員会の三大金融監督部門のトップが同席した。


今回の会見は午前9時に開始され、株式市場の開場前に政策パッケージを打ち出すという異例のタイミングで、極めて重要なシグナルを発信し、A株の三大株価指数は一斉に高く始まった。


国務院新聞弁公室が行った「市場と期待の安定を支援するための金融政策パッケージ」に関する記者会見(2025年5月7日撮影)。(c)CNS/楊可佳


■政策の「力強さ」


今回の金融政策パッケージは、実質的な資金投入を伴い、非常に強いインパクトを持つ内容であり、市場と期待の安定に向けた強い決意がうかがえる。


預金準備率を0.5ポイント引き下げ、市場に長期流動性を約1兆元(約20兆円)供給する見込みだ。自動車金融会社や金融リース会社の預金準備率を段階的に5%から0%に引き下げた。政策金利を0.1ポイント引き下げ、構造的な金融政策ツールの金利も0.25ポイント下げた。


個人向け住宅公積金ローンの金利も0.25ポイント引き下げ、5年以上の初回住宅ローンは2.85%から2.6%へと低下。他の期間の金利も同様に調整され、これにより年間で2000億元(約4兆105億円)以上のローン利息が節約できると見込まれている。


粤開証券のチーフエコノミスト、羅志恒(Luo Zhiheng)氏は中国新聞社(CNS)の「三里河中国経済観察」に対し、現在の関税戦争が第2四半期の輸出に影響を及ぼす可能性があるため、内需をさらに喚起して外需の落ち込みを補う必要があると指摘。そのためには、不動産市場や株式市場の安定、消費の拡大、有効な投資の増加が求められ、準備率や金利の引き下げの必要性・緊急性が一層高まっていると述べた。


羅氏はまた、準備率の引き下げは商業銀行の実体経済支援能力を高め、負債コストを低下させることで、銀行が住宅ローンや消費、企業投資への貸出能力を高められると評価。公積金ローン金利の引き下げにより、個人のローン負担が軽減され、住宅購入意欲の向上と消費能力の拡大が期待されるという。


■政策の「的確さ」


今回の金融政策パッケージは、全体の流動性を高めるだけでなく、分野ごとにピンポイントで支援を行う「精密な潤い」も含まれている。


科学技術革新および技術改造のための再貸出枠を5000億元(約10兆円)から8000億元(約16兆423億円)に引き上げ、技術系中小企業や重点分野の技術改造・設備更新を強力に支援する。


農業や小規模企業向けの再貸出枠も3000億元(約6兆158億円)増やし、農業関連や中小・民間企業への融資拡大を後押しする。


現在、中国の経済政策は内需拡大に重点を置いており、特にサービス消費は消費の高度化・拡大の重要な起点となっている。今回、中央銀行が新たに5000億元の「サービス消費・高齢者福祉向け再貸出」を設立したのは、消費拡大を支援する革新的な取り組みだ。


つまり、科学技術と中小企業に「酸素を供給」しつつ、消費市場に「点火」する戦略である。招聯金融のチーフリサーチャー・董希淼(Dong Ximiao)氏は三里河に対し、今回の政策は包括的かつ明確で的を射ており、信頼感の向上、予測の安定、内需の強化、外部ショックへの対処、そして高品質な経済発展の推進に資するものだと述べた。


■政策の「自信」


この金融政策パッケージは、中国経済と資本市場により多くの「確実性」をもたらし、市場の信頼感を後押ししている。


会見中には、次のような率直な発言が印象的だった――


「中国市場の最大の特徴は、全体的に信頼できるということだ。経済成長も、マクロ政策も、制度面でも『信頼できる』。この確実性こそが、世界の不透明な情勢の中で中国経済と資本市場に安心感を与える」


この「三つの信頼」の背景には、世界第2位の経済大国としての強みと、変化に対応できる力がある。


2025年第1四半期の中国の経済成長率は前年比5.4%で、前年の通年成長率を0.4ポイント上回っている。これは、中国経済の強い回復力と活力を示すものだ。世界の市場環境が不安定さを増すなか、中国資産の価値と魅力は着実に高まっている。


記者会見で語られたように、「前に進めば風や雨に見舞われるのは当たり前。そよ風か大嵐かにかかわらず、高波でも荒波でも、中国の株式市場は安定かつ健全な成長を遂げられる条件・自信・力を持っている」


世界の市場が不安定な状況にある中で、中国経済の「確実性」は国際資本にとっての避難所となっている。この一括金融政策は、単なる場当たり的な対応ではなく、経済体質を強化する長期的な施策であり、長期的な信頼を支える「北極星」のような存在となっている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM

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