【文化中国】感情価値の高さで中国の博物館がZ世代を引きつける
时间:1751345720000 来源:CNSニュース

感情的な価値は、いまや中国の若者たちの旅行や消費行動に大きな影響を与える要素となっている。これを受けて、中国各地の多くの博物館が展示や見学方法を積極的に見直し、これまでの堅苦しく重厚なイメージを変え、若者たちの探求心や好奇心を満たそうとしている。


最近、河南省(Henan)洛陽市(Luoyang)の洛陽博物館(Luoyang Museum)では、北魏時代の彩色陶製の女性俑がネット上で注目を集めている。髪を二つに結い、頬に朱を差して肩を並べ、手を取り合うその姿から、SNS上では「仲良し姉妹」や「姉妹花」の愛称で親しまれるようになった。現在では、多くの若い女性たちが漢服をまとい、親友と手をつないでこの像の前で写真を撮ろうと列をつくっている。ある観光客は「親友と一緒に洛陽を訪れて、この千年の友人像の前で友情を記録したかった。すごく幸せな気分になった」と話していた。


洛陽博物館で展示されている「思索する羅漢(ネット上では『無言の菩薩』と呼ばれている)」の陶製彫刻を見学する来館者たち(2025年4月9日撮影、資料写真)。(c)CNS/劉占昆


博物館の職員によると、この「千年の親友像」は当初、他の陶俑とともに壁際の展示ケースに収められており、あまり目立たなかった。来館者が写真を撮ろうとすると、かがまなければならない位置に展示されていたという。しかし、ネット上で「姉妹花」の写真が拡散されるにつれ、写真を撮りに訪れる人が増加。博物館はこの陶俑をより高い位置にある独立した展示ケースへと移し、来館者が撮影しやすいよう配慮した。「いまでは毎日、全国から若い女性たちがこの展示品について尋ねてくる」と職員は語る。


「時代を超えて共感を呼んだこの『手をつなぐ像』の人気は、若者たちによる新しい博物館体験のあり方を映し出している」と、文化・観光を研究する中国の学者はメディアに語っている。中国の若者は展示品に触れる中で感情的価値をいっそう重視するようになっており、博物館側も展示方法を見直し、「モノの展示」から「人とのつながり」へと方向転換している。


展示方法だけではない。中国各地の博物館では、謎解き体験「劇本殺(マーダーミステリー)」や没入型演劇といった新たな見学体験も導入され始めている。


北京市にある国家典籍博物館(National Museum of Classic Books)では、定期的に劇本殺イベントを開催。参加者は博物館に展示された古書の内容を手がかりに謎を解かなければならない。このイベントに参加したという斉斉(Qiqi、仮名)さんは「何度も抽選に応募してようやく当選した。とても人気がある」と語った。展示品と物語を深くリンクさせるこのイベントは、展示内容への理解を深める効果もあるという。「事前に公式ガイドの説明を聞いておくと謎解きのヒントがつかめてすごく助かった。だからいつも以上に真剣に博物館をまわるようになった」と彼女は話す。


このように、劇本殺やインタラクティブ演出などを取り入れた新しい鑑賞体験を提供する博物館が増えており、来館者の没入型体験を促進している。これは、展示品の文化的背景を理解させ、やや退屈にも思える歴史知識を自然と身につけさせるのに効果的だ。また、新たな展示・鑑賞方法は文物に独自の魅力を付加し、見学体験そのものをより楽しく、若者たちの感情に訴えるものとしている。新奇さ、刺激、幸福感、美しさといった感情的価値が、若者世代を博物館へと引き寄せている。


たとえば中国国家博物館では、2023年・2024年ともに来館者の60%以上が35歳未満の若者で占められており、「Z世代」や「ミレニアル世代」が博物館消費を牽引する主力層になっている。(c)CNS/JCM

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