中国の地方都市が経済の原動力に、基盤をさらに強固に
时间:1752733886000 来源:CNSニュース

GDPが100億元(約2073億2500万円)を超える町が増加し、1000億元(約2兆732億円)を達成した町は6つ、500億元(約1兆366億円)を超えた町も20近くにのぼった。全国各地で経済的に力を持つ町が続々と現れ、新たな成長の原動力となっている。


第14次五か年計画の期間中、町の経済発展は大きく前進した。経済力のある町が全国各地で成長の拠点として広がり、農村振興を後押しし、地域のバランスある発展を促進する存在となった。これらの町は、中国経済の質の高い成長を支える重要な柱となっている。


貴州省遵義市・茅台鎮の夜景=2021年10月9日撮影・資料写真(c)CNS/瞿宏倫


経済的に成功した町にはどのような共通点があるのか。新たな経済情勢のもとで、従来の加工貿易に依存してきた町が、どうすれば産業の高度化を実現できるのか。また、今後「千億元クラブ」と呼ばれる町に成長し得る地域にはどこがあるのか。これらの問いに対し、中国地域経済学会の副会長・事務局長である陳耀(Chen Yao)氏が語った。


「中国皮革の都」と呼ばれる広東省(Guangdong)の獅嶺鎮、「世界のエレキギターの故郷」である山東省(Shandong)の鄌郚鎮、「世界最大のバイオリン輸出拠点」とされる江蘇省(Jiangsu)の黄橋鎮など、多くの「スーパータウン」が、それぞれの地域資源、産業の基盤、地理的な優位性を活かして、地域に合った発展モデルを切り開き、中国経済に新たな活力をもたらしている。


陳氏は、経済的に成功した町にはおおよそ4つのパターンがあると述べた。第一は、製造業を中心に産業が集積するモデルである。産業の集約化は、経済規模の拡大、知識の共有、労働市場の整備、資源の効率的な配分、情報の流通といった点で多くの利点をもたらす。第二は、地理や歴史的な特色を生かし、観光や文化を融合させたサービス業を中心に発展するモデルである。例えば浙江省(Zhejiang)の烏鎮市(Wuzhen)や北京市の古北水鎮は、観光産業を柱に成長している。第三は、地元の農産物などを活かした特色ある農業を軸にした発展である。江西省(Jiangxi)贛州市(Ganzhou)の安西鎮はネーブルオレンジ、浙江省(Zhejiang)慈溪市(Cixi)の横河鎮はヤマモモといった特産品で知られている。第四は、インターネットやライブ配信といった新しい業態を取り入れたモデルである。インターネットを通じて地域の特産品を全国に広げ、デジタル技術が町の成長を後押ししている。


2025年初頭、広東省の政府活動報告では、東莞市(Dongguan)長安鎮のGDPが1000億元を突破したと発表された。これにより、長安鎮は仏山市(Foshan)の獅山鎮・北キョウ鎮、蘇州市(Suzhou)の玉山鎮・楊舎鎮、貴州省(Guizhou)遵義市(Zunyi)の茅台鎮に続き、全国で6番目の「千億元規模の町」となった。


「千億元クラブ」に名を連ねる町に共通する要素は何か。陳氏によれば、茅台鎮はその名の通り貴州茅台酒(Kweichow Moutai)のブランド力を背景に発展した特別なケースだが、他の5つの町には共通の成功要因があるという。まず、いずれも地理的に優れた位置にある。広東省の3つの町はすべて珠江デルタ地域に属し、広州(Guangzhou)・深セン(Shenzhen)・香港・マカオといった経済圏の影響下にある。獅山鎮は広仏経済圏の中心に位置し、南西部への交通要衝でもある。北キョウ鎮は1時間圏内で粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア、Guangdong-Hong Kong-Macau Greater Bay Area)と結ばれ、港も備えており、輸出が容易だ。長安鎮は深セン市に隣接し、交通インフラも充実しており、広東南部の重要な玄関口となっている。


次に、製造業を基盤とした産業の集積が進んでいることが挙げられる。これらの町では、スマートフォンやスマート家電、自動車、電子情報、新エネルギーといった高付加価値の産業が中心となっている。さらに、市場の変化を敏感に捉え、産業の転換と高度化のタイミングを的確に捉えている点も共通している。たとえば玉山鎮は、AI技術の発展に伴ってデータ処理と計算能力の需要増に対応し、2020年に国家スーパーコンピュータセンターを稼働させたことで、中科可控や寒武紀といった有力企業の誘致に成功した。


「千億元タウン」以外にも、経済的に活気のある「スーパータウン」は数多く存在する。工業・情報化関連の研究によれば、全国で工業企業が300社以上ある町は49、サービス業企業が100社以上ある町は83、イノベーション関連企業が200社以上ある町も186に達している。


陳氏は、町単位の経済にはまだ多くの可能性があると語る。地域資源と将来の産業トレンドを見据え、早期に主力産業を計画的に配置すれば、大きな成長機会をつかむことができる。加えて、優良企業を積極的に誘致し、特徴ある産業クラスターを形成することで、他の町との差別化が図れる。


一方で、低付加価値の産業に依存する町にとっては、転換と高度化は急務だ。沿海地域の多くの町は長らく輸出向けの加工業を主産業としてきたが、外部環境の変化に対応するためには、自社ブランドの育成、設計・開発力の強化、新たな市場の開拓が不可欠であり、いつまでも低付加価値の分野にとどまっていては成長は望めない。「高付加価値な製品づくりに進まなければならない」と陳氏は強調した。


今後について陳氏は、従来型産業の高度化と新産業の導入が進むことで、珠江デルタや長江デルタといった地域では、より多くの「スーパータウン」が「千億元クラブ」入りする日も近いと予測している。

网友评论

0 条评论

所有评论
显示更多评论