第19回「“中国光谷”(Optics Valley)国際光電子博覧会とフォーラム」(略称:光博会)(The19th Optics Valley of China International Optoelectronic Exposition and Forum)が5月16日から18日まで、「武漢光谷科技会展センター」(CHINA OPTICS VALLEY CONVENTION&EXHIBITION CENTER)で開催された。今回の光博会には中国内外の300以上企業が出展し、中国科学院等17名のアカデミーメンバーが600名を超す学者、専門家、科学者、ビジネス界の代表を率いて世界の光電子分野の科学技術イノベーションと産業動向について議論を行った。
5月16日武漢で開催された「光博会」の開幕式 (光博会組織委員会提供写真)
本会は中国工業・情報化部、科学技術部、国家知識産権局、中国科学院、中国貿易促進委員会、湖北省人民政府が共同開催したもの。「光は万物を繋ぎ、智恵は未来を導く」をテーマとして、“光通信とF5G全光ネットワーク”、“レーザー技術と応用”、“光学と精密光学”、“光電子フロンティアの産業領域を跨ぐクロスアプリケーション”の4セクションで構成され、展覧ブースの面積は2万平方メートルにも及ぶ。
会場では、光通信、レーザー、光電子のクロスアプリケーション分野の最先端技術や「ハードコア」製品が集中的に展示され、国内外の百以上の先進的な光電子技術や製品が披露された。
「光博会」に出展されたたくさんの「ハードコア」製品(光博会組織委員会提供写真)
「華工科技産業股份有限公司」は世界初の“タイヤモールド用インラインレーザークリーニング装置”を出品した。同社の紹介によると、この装置はタイヤモールドを繰り返し分解する必要がない上に、プリセットパスが自動的に洗浄作業を行うので、モールド洗浄効率の大幅向上が可能だ。
「長飛光繊光纜股份有限公司」は発表したばかりの最新のケーブルを出品した。この製品は1秒間に1Gの容量のファイルが転送可能で、高解像度の画像と高感度の立体音響のニーズを満足し、多くの電子ゲーマーや「テクノロジーマニア」からの熱い視線を集めているという。
「光博会」の「長飛光繊光纜」の展示ブース(光博会組織委員会提供写真)
ドイツ系特殊ガラス企業「肖特(SCHOTT AG)」、スイス系多国籍重電企業「ABB」、フランス系多国籍電気企業「シュナイダー電気」など内外の有名企業も光博会に初参加した。また本会は、中小の光電子企業を国際市場へと推し出し、海外の販路を開く手助けを行っている。日本の住友電工集団「住友電工貿易(深セン)有限公司」光通信製品部の高橋達彦マネージャーは「我が集団は中国市場の重要性を十分に認識している。光博会への参加を通して中国と全世界の光電市場の最新の発展状況を理解するとともに、新しい合作協力の機会を見つけ出そうとしている」と語る。
「光博会」で先端科学技術製品を体験する来場客 (光博会組織委員会提供写真)
本会期間中に「第16回“中国光谷”国際レーザーサミット」「第20回中国光谷”知的財産権国際フォーラム」、「2023年女性科学者サミット」、「APC世界光ケーブル大会」など多くの産業フォーラムや学術交流会が順調に開催された。
多くの展示物に熱い関心を示す「光博会」来場客 (光博会組織委員会提供写真)
光電子情報産業は湖北地区の主導的な産業の一つだ。現在“中国光谷”(Optics Valley of China)は世界最大の光通信研究開発基地と光ケーブル研究製造基地の一つで、中国最大級の光学機器研究開発と生産の拠点であり、また中小型ディスプレイパネルとレーザー産業の拠点でもある。
今回会場では29件の重要プロジェクトが調印された。これらは新世代の情報技術、先端材料、新エネルギーインテリジェントネットワーク制御自動車、科学技術金融など多くの分野をカバーし湖北省の光電子情報産業の突出的な発展をサポートしている。
国際光学工程学会メンバーの顧波氏は「武漢は既にグローバル化していると思う。世界が“光学”の話をする時にまず向かうのは、レーザー技術の応用で世界をリードしている武漢なのだから」と話す。
光博会は2002年の初開催以来、全世界30以上の国家と地区の累計6,000社以上の企業が出展、56万人近い参観者が来場し、300以上の専門フォーラムが開催されている。まさに全世界の電子情報合作交流の重要な窓口、プラットフォームの1つとなっている。
光谷地区のランドマーク「武漢新エネルギー研究院ビル」 (武漢東湖高新区宣伝部提供写真)
光博会は、光谷光電子情報産業の突出した独自の優位性を十分に発揮して、全世界の光電子情報産業の最先端技術、製品、最新の応用に焦点を絞り、光電子情報産業の国際的な開放、合作協力、交流の窓口と舞台を構築し、全世界の光電子情報技術と産業の発展方向をリードして、中国の光電子情報産業が全世界にその影響力を発揮することを支援している。