上海市のプロダクション「El Pajaro Pictures」とメディアテック投資会社「Stars Collective」によると、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ（Antoine de Saint-Exupery）の名作「星の王子さま（The Little Prince）」の新作アニメーションが2026年下半期に中国で公開される予定だ。

この新作では、2Dの水彩画の技法と3Dの油絵の美学を融合させたハイブリッドなアニメーション手法が採用され、1940年から44年までの作者の生涯と「星の王子さま」の不思議な世界が同時に描かれる予定だという。

監督は、2013年に翻訳した「星の王子さま」が現在までに600万部以上の売り上げを記録している李継宏（Li Jihong）氏だ。

「星の王子さま」の最新アニメ映画のポスター（提供写真）。(c)CNS

李氏は、今回製作する「星の王子さま」を、アメリカン・コミックス、日本のアニメ、中国のアニメーションを超える、これまでにないスタイルの革新的な視覚効果を表現するために、まったく新しい技術的アプローチを採用するつもりだと述べている。

このプロジェクトは、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリの遺産を管理する公式機関である「POMASE」から正式な許可と全面的なサポートを受けている。

「POMASE」のオリビエ・ダゲイ（Olivier d’Agay）会長は「サンテグジュペリの遺族は、原作『星の王子さま』の中国での成功を踏まえ、長きにわたってこの作品のアニメ映画化を検討してきました」と話す。

1943年に初めて出版された「星の王子さま」は、これまでに300以上の言語に翻訳され、全世界で2億冊以上が販売されている。また、テレビシリーズ、ミュージカル、舞台劇、映画など、何度も演劇や映像化がなされている。

「スターズ・コレクティブ」の創設者であるピーター・ルオ（Peter Luo）氏は「今回のコラボレーションは「星の王子さま」の世界的な影響力を広げるだけでなく、文化とテクノロジーの融合に新たな可能性をもたらすでしょう」と述べている。(c)東方新報